キャンピングトレーラーとは、牽引車（ヘッドと呼びます）で、牽引されるトレーラーのことを指します。自走式にも当てはまることですが、トレーラーでもアメリカンとヨーロピアンにタイプが区分けされます。自分がヨーロピアンオーナーのため、ここでは主にヨーロピアントレーラー（キャラバンとも呼びます）について書きます。
ヨーロピアントレーラーの利点は、先ず車輛重量が750kg以下であれば、牽引免許が不要ということです。つまり普通免許を持っていれば牽引運転ができるのです。しかもこのクラスのサイズ（重量）のトレーラーであれば、ほとんどの国産２Ｌクラスの乗用車で牽けてしまうのです。詳しくは知識や経験豊富なトレーラー販売店と相談する必要がありますが、普段使いのクルマで牽けるのはメリット大ですよね。
次に車輛価格や維持費が安いこと。ADRIA というメーカーのトレーラーであれば、新車でも家族４人で使用できるモデルが、200万円程度で購入できます。しかも装備はトイレ、キッチン、冷蔵庫、ヒーター、ベッド、収納など必要なものはほとんど標準で付いています。年間の税金は約 1万円程度で２年に１度の車検も 6 万円程度です。導入に対する金銭的ハードルは、自走式に比べてかなり低いと思います。さらにこの価格にして、室内の広さは相当なものです。これも販売店の展示場や展示会等で実際に体験されることをお薦めします。
また自宅に置ける方は普段応接室や勉強部屋、インフルエンザなどの時の隔離部屋などに使用できますから、用途は広がります。
さらに昨今の大きな震災の時などは、仮設住宅の代わりとして大活躍します。
機種によっては家庭用のエアコンを付けることも可能ですから、電気さえ確保できれば１年中快適に過ごすことができます。実際、東日本大震災のときは、キャンピングカー業界各社やNPO法人などが協力して、キャンピングカーやトレーラーを自治体に貸し出していました。普段は快適な遊び道具として、いざという時には仮設住宅として家族全員で活用できる実用性の高いキャンプギアです。
キャンプ場に到着してトレーラーを切り離し、サイトのセッティングを終えれば、普段使いのヘッドでどこにでも遊びに行けます。観光地、日帰り温泉、食材の買い出し或は地元の名店で食事など、行動範囲は広がります。トレーラーは、考え方によっては移動式ハードシェルのテントとも言えるでしょう。ハードシェルということは、天候に左右されにくいという点でも見逃せません。大雨の中や深夜の寒い中、トイレに行くのに難儀したことはありませんか？トイレ付きのトレーラーなら、そんな心配は無用です。
子供が大きくなって手狭になってきたら、トレーラーのサイズアップの検討時期かもしれません。その場合でも、現有のヘッドが十分な動力キャパシティーを保持していれば、トレーラーだけの買い替えで済む可能性があります。勿論その際は牽引免許が必要になると思いますが、自分が免許を取得した那須自動車学校では、６日間の合宿で12万円程度（2019年4月時点の料金）で取得できます。合宿免許の利点は毎日乗れることで、運転感覚を忘れないうちに卒検に挑め、短期間で牽引免許を取得できることです。しかもハローワークの教育訓練給付制度の適用可能なコースもあります（2019年4月時点）
トレーラーにも弱点はあります。先ずは置き場所です。家に２台も置けない。こんな大きなモノを。とはよく聞くお話です。しかし昨今の販売店では自社で保管場所を用意しているところが増えています。自宅に置けなくても、安全な場所で保管してもらえるのです。キャンピングカーは、通常の車庫証明の条件とは異なり、自宅から2km圏内という規制の対象外です。ですから自分も東京に住んでいながら、60kmも離れた場所に置いています。ヨーロッパの大都市でも、トレーラーを自宅に置ける人は多くありません。みんな郊外のモータープールや良く利用するキャンプ場に預けているのです。
また全長が長くなり全幅も増えるため、移動途中での寄り道や通行可能な道路などに制約は出ます。しかし、観光地であれば観光バス用の駐車スペースがありますし、地方のコンビニには、駐車場に大型車用のスペースを用意していますので、さほど大きな問題にはならないかと思います。事前にコースを google map などで調べておけば、快適なクルマ旅を楽しむことができます。
一番気になるバックですが、これは慣れの問題だと考えます。クルマの運転が苦手という方にはお薦めしませんが、普通に運転できる方なら練習あるのみです。要はコツを掴むことなんです。教習所でもこの点を重視して指導しています。
一番大事なことは、お子さんが出来るだけ小さいうちに始めることです。家族みんなでキャンプを楽しめば絆も深まります。焚き火を囲みながら、家族でいろいろなお話をしましょう。そしてたくさんの思い出を家族で共有しましょう。キャンピングトレーラーはそれらを安価で安全に、且つ簡単に実現できる実用的で便利なスグレモノなのです。
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