これは、日本製の太鼓型蓄音機です。和太鼓の胴をそのまま本体に利用したようですね。
アメリカ製の蓄音機で、Silvertone Portable と言います。
残念ながら製造年度は不明ですが、製作が何と、
Sears, Roebuck なんです。
シアーズローバックと言えば、一世を風靡した米国の流通小売大手ですよね。むか~し、ハワイに行ったときに、シアーズの巨大なショッピングセンターを目にして、唖然とした記憶があります。シアーズって、こんなものまで昔から自社ブランドで出していたのですね。
Victrola という蓄音機です。
このマークは、グラモフォンのマークなのですが、何故ここに付いているのか不明です。
比較のために、下がグラモフォンのホンモノです。
これも摩訶不思議な1台です。説明書きによると、
メーカーは、英国の Gramophone & Typewriter という会社だそうです。調べてみると、この社名は1900年~1907年の間だけ使用された社名だそうで、元々は英国グラモフォンです。英国グラモフォンが、タイプライターの会社を買収したためにこの社名になったようです。しかしグラモフォンのブランドバリューの方が高かったため、元に戻したようです。
しかし、この蓄音機本体のどこにもグラモフォンのマークがありません。
さらに理解できないのが、このプレートです。
何故ここにトリノが出てくるのでしょうか。
説明書きの間違いなのでしょうか。
Vitale & Treves – Torino で検索してみましたが、イタリア語なので、読めませんでした。
これはオルゴールでも蓄音機でもなく、楽器です。
フランス製のセミ・グランドピアノで、1930年頃に Gaveau 社が製造したものだそうです。筐体の装飾が見事ですね。寄せ木細工の装飾だそうです。音色はわかりませんが、このエレガントな筐体で評判になったそうです。
これは恐らく、べっ甲で作られたミニチュアだと思います。
よく出来てますねえ。
ピアノの名機 STEINWAY & SONS の自動演奏ピアノを2台ご紹介します。これは Reproducing Grand Piano と言って、2台とも1921年に Duo-Art 方式を採用して製造されたものです。
著名なピアニストたちが、後世にその演奏のすばらしさを伝えるために使用したそうですが、レコードの出現による再生音質の改善で姿を消したそうです。
現代の自動演奏ピアノはコンピューター制御で演奏しますが、この当時のものはさん孔テープと言って、幅広のテープに穴を開けて、それをピンで検知して鍵盤を作動させるという、かなり複雑で大掛かり且つ高価な製品です。
さん孔テープは、初期のコンピューターや、テレックスなどにも使用されていました。自分が社会人になりたての頃は、さん孔テープ式のテレックスを使ってました。さん孔テープとは、今で言うハードディスクやUSBなどメモリー媒体のひとつです。一番最後に、現代のさん孔テープの画像を添付しました。
チェーン駆動のピアノなんて、見たことないですよね。
これが Duo-Art の、さん孔テープが入った箱です。1箱で1曲です。
因みに、コレがさん孔テープです。見たことありませんか?
画像はネット上から拝借しました。
米国 FISCHER 社の、アンピコ方式を採用した自動演奏ピアノです。
これは小型のパイプオルガンです。
小型と言っても、アップライトピアノと比較すると、倍以上の高さがあります。
昔の技術って、凄いですね。
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