自分は30代前半で椎間板ヘルニアの手術を受け、以来腰痛と向き合いながら生活すること、およそ四半世紀となりました。
ヘルニアのオペ前は、会社のクルマを30分運転するだけで、自力でクルマから降りることが非常に困難になるような状態で、歩行中も極端な前かがみの姿勢で歩くなど、日常生活にも支障が出ていました。
オペ後は日常生活に関しては大幅に改善され、直立姿勢で歩行が可能となりましたが、いまだに自分と合わないイスに座ると、10分も持ちこたえることができませんし、あぐらをかいて座ることができません。
そんな私が A8 フェスで出会ったのがこのイス、アーユル・チェアーです。この日初めて「坐骨で座る」という体験をしました。
座ってみると、自然にすっと背筋が伸びる感じがして、前かがみにならないことに気付きました。ちょっと不思議なデザインですが、このデザインが「坐骨で座る」ために必要なフォルムなのだと思います。
説明によると、4つの理由があるそうです。
1)
小さな座面をまたぐように座ることで、坐骨に重心が集中し、骨盤が立つとのことです。通常のイスの1/3程度の面積しか座面がありません。
2)
適度な弾力の座面により、沈み込みを抑えて、姿勢を安定させるとのことです。自分の経験上、上半身が不安定だと腰への負担が増加し、腰痛を悪化させます。
3)
通常のイスより背当てが低く、「腰あて」というレベルの高さで、腰をしっかりと支えてくれるとのことです。これも自分の体験上のことですが、腰がしっかりと支えられていれば、背もたれは必要ありません。
4)
日本人の体型に合わせてデザインされた、特許を取得しているイスであることです。大人だけでなく、子供でもこのイスを使用すれば、背筋が伸びて姿勢がよくなることで、集中力もアップするとのことです。実際に有名私学への導入実績があるとのことです。
理由はともかく、「坐骨で座る」ということで、腰に掛かる負担が軽減され、姿勢が良くなることで、腰痛のリスクが非常に低減されると実感できました。事務職など、イスに座っている時間が長い人ほど恩恵があると思います。自分もサラリーマン時代にこのイスと出会っていれば、これほど長期に渡って腰痛に悩まされることもなかったであろうと思います。
2018年には日本健康医療学会によって、健康医療アワードを受賞しているそうです。