日本で販売されているヨーロッパ製トレーラーの大半は、全幅 1.9m~2.3m の範囲に収まります。一部に 2.5m 幅のものもありますが、台数的には少数派ですし、それらはもちろん要牽引免許クラスです。
牽引免許不要のトレーラーに的を絞ると、最大でも 2.1m 程度となります。自分のトレーラーが 2.3m 幅ですから。
仮にヘッド車が5ナンバーサイズで全幅が 1.7m の場合で、牽引するトレーラーの全幅が 2.1m の場合、サイズ差は 40cm となります。つまり片側 20cm づつ幅広ということです。
ヘッド車のサイドミラーの形状にもよりますが、片側 20cm だとサイドミラーによる後方確認は、難しく感じる方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時にお薦めなのが延長ミラーです。本来のサイドミラーに被せるように装着します。
この写真は、ヘッド車が車幅約 1.95m、トレーラーが車幅 2.3m の組み合わせ例です。
下の写真は右側のミラーから見た映像です。ヘッド車が少し右に寄っていたため、トレーラーの右側面が見えていますが、直進状態では見えません。
このオーナーさんは、延長ミラーで後方視界を確認し、オリジナルのサイドミラーでは、高さ方向の確認をするように調整しています。
トレーラーの高さは概ね 2.6m が一般的ですが、この高さになると街路樹の枝や、旧道や県道に面した一部家屋の軒先が気になる高さとなります。 普段乗用車を運転している時には気にもしないようなものが、トレーラーを牽くと要注意事項となってきます。
鉄道のガード下とか、堤防のトンネル、旧道のトンネル、入口が遮断機式になっているスーパーの駐車場やキャンプ場入口などは、高さに注意が必要な場所です。場合によっては遮断機を押さえてもらう必要があります。
こちらは左ミラーの映像です。ミラーの形状の違いと位置の違いにより、後方の見える範囲がまったく異なることが判ります。
人によっては、延長ミラーは振動で映像がブレて見難いという方もいらっしゃいますが、車線変更などの時には有効であると思います。「何かいる」がわかればよいのですから。それとこの延長ミラーも市場には何種類も出ていますから、できるだけしっかりと固定できるものを選ぶほうがよいでしょう。
では、ルームミラーはどうでしょうか。
後ろにトレーラーがあるのだから、見える訳ないだろう!
と思われても不思議ではありません。ところが、一部のトレーラーでは、そのレイアウト上、トレーラーの前と後ろに窓があるモデルがあります。これをワンボックスのような車高の高いクルマで牽引すると、限定的ではありますが、後方がちらりと見えるのです。夜間などはヘッドライトの有無で判断できますよね。
Peugeot 206SW 2L 5MT 仕様で牽引している友人です。
このトレーラーには前後に窓があるため、ある程度後方視界が効くそうです。また延長ミラーもちゃんと取り付けています。
自分の場合は、トレーラーのリアに窓がないため、トレーラー背面の高い位置にバックカメラを取り付けて、有線でヘッド車と繋ぎ、ルームミラーに被せた液晶モニターで常時見えるようにしていますが、延長ミラーは使用していません。Disco-4 のサイドミラーが横長で、かなり後方が見易いために、今のところ延長ミラーの必要性を感じておりません。