これは2013年年始のキャラバンの際に立ち寄った、鳴門のうずしお観光船乗り場付近で撮影したものです。
偶然にも見ることができた、航海練習用帆船の２代目「日本丸」です。
1984年に建造された大型の帆船で、初代の後継船です。世界でも有数の高速帆船として名を連ねていて、高速帆船に贈られる「ボストン・ティーポット・トロフィー」を1986年、1989年、1993年と３回も受賞しています。日本の船乗り育成のために活躍している、現役の帆船です。因みに初代日本丸は国の重要文化財に指定されていて、現在は横浜みなとみらいで展示されています。
この日は帆を降ろした状態でしたが、白い船体と共に白い帆をいっぱいに張った姿を見てみたいものです。初代日本丸より少し大型化されているそうです。メインマストの高さは船楼甲板（1F船室の屋根部分と思われます）から 43.5m もあり、東京港に架かるレインボーブリッジはこの船が航行できるように設計されたと言われているそうです。
2020/06/26 追加：
一番下に写真４枚を追加しました。自力航行する日本丸と咸臨丸の雄姿です。
この日はラッキーなことに、日本丸の隣にも帆船が停泊していました。
この時は特に気にもしなかったのですが、帰宅してから船名をネット検索してみてビックリです。この帆船は歴史の舞台に登場した船の復刻版だったのです。
この帆船は「咸臨丸」（かんりんまる）といいます。これは復元された帆船ですが、元々は幕府海軍が保有していた軍艦です。３本のマストを備えていますが、蒸気機関を搭載した動力船でスクリューが付いているため、一般的には蒸気船として分類されているようです。しかしこの動力は入出港時に主に使用され、大海原を航海中は帆を張って帆走していたようです。帆走中はスクリューが海中で抵抗となるため、水平線より上に引き上げることができる構造になっていたとのことからも、蒸気機関は補助動力的な扱いであったことが窺い知れます。
幕末には勝海舟や福沢諭吉ら遣米使節団を乗せて渡米した帆船です。
個人的には蒸気船というと、どうしても外輪船をイメージしてしまいます。外輪船には大きく分けて２つのタイプがあります。代表格としては東京ディズニーランドにあるマークトウェイン号のように、船体最後尾に位置する水車状の外輪を回転させるタイプか、ペリー提督率いる黒船来航で有名なサスケハナ号のように、船体左右側面に配置された外輪を回転させるタイプではないでしょうか。サスケハナ号は咸臨丸を伴って太平洋を渡り、遣米使節団をアメリカへと誘導しました。
スクリュータイプの蒸気船として最も有名で大型の客船は、処女航海で氷山に衝突して沈没したタイタニック号でしょう。
自分としては、この咸臨丸は美しい帆船だと思います。
沿岸の地層もなかなか興味深いものがあります。この辺りには中央構造線が通っているので、地殻変動も激しかったであろうと推察します。
もともと瀬戸内海は陸地だったそうです。
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