このカメラは Canon VL といいます。
今でこそキャノンもニコンも、デジタルカメラの分野で大成功していますが、昔はこんなカメラを製造していたのです。
この Canon VL は、1958年頃に誕生したレンズ交換式レンジファインダーカメラです。レンズ交換ができるカメラって、一眼レフだけではないのです。
こんなカッコをしていても、レンズが外れて、交換レンズと付け替えができるのです。しかもこの時代ですから、すべてメカニカルな結合で、距離計も連動するのです。スゴイですよね。
カメラという精密機械ですから、各操作部、結合部にガタツキなどは一切ありません。これぞ現代に連綿と受け継がれている Made in Japan のモノ造りなんですよね。
現代のカメラはすべてがオートマチックですが、これはすべてがマニュアルです。
クルマで言えば、チョークを引いて、キャブレターに生ガス送って、シフトレバーをコクッと動かしてギアを入れて、クラッチを静かにミートさせて。。。。。。。という感じでしょうか。
撮影用レンズの上部にある、カメラ中央の丸い窓と右側の四角い窓がレンジファインダーカメラの特徴です。
レンズの距離リングを廻すと、カメラボディーについたカムが押されて、ピント合わせ用のミラーの角度が変わる仕掛けになっていて、2つの像が合わさるとピントが合います。これが二重像合致式連動距離計です。フィルム時代のコンパクトカメラのAF(オートフォーカス)は、この原理が使われていました。
因みに現代のAF、特に一眼レフに於いては、コントラスト差を検出する方式となっています。この方式の弱点は、空やコンクリートの壁など、全面同じ色でコントラストの差異が少ない被写体では、ピントが合い難いことです。
カメラ上部を軍艦部といいますが、まさに昔の軍艦を想起させるようなメカニカルな感じがして好きです。
この時代のカメラは、シャッターダイアルの数字が等間隔ではないのです。しかも1/30以下のスピードは、カメラ前面に配置される2軸式です。
Canon の文字の下にあるのは、ファインダーの視野を変更するためのダイアルです。一眼レフのように撮影レンズを変えても、ファインダーの見える範囲は変わりません。そこで、ファインダーの倍率を変更して35mmや50mmレンズに対応する視野を得るためのダイアルです。 これがないカメラでは、アクセサリーシューに専用のビューファインダーを装着する必要がありました。
古いカメラですが、手にしたときの感触はピカイチです。
金属カメラは重たいのが難点ですが、手に馴染む梨地の表面仕上げといい、レバー類の操作感といい、動作音といい、五感をフルに刺激します。これらは、クラシックカーに相通じるところなのでしょうね。
#キャノン #カメラ #距離計連動 #レンジファインダー #レンジファインダーカメラ
#フィルムカメラ #レンズ交換式カメラ
#canon #camera #film #rangefinder #filmcamera
キャノン, カメラ, 距離計連動, レンジファインダー, レンジファインダーカメラ,
フィルムカメラ, レンズ交換式カメラ,
canon, camera, film, range finder, film camera,