このブログに使用した写真は、2007年7月~9月の間に東京都現代美術館で開催された、「ジブリの絵職人・男鹿和雄展」で撮影したものです。スクリーンに映し出された動画を撮影しているため、映りがあまりよくない点はご容赦願います。
飛行機好き、クルマ好きも納得させるだけの精密描写をする、スタジオジブリのアニメ作品ですが、その中でも自分が好きなのは「紅の豚」です。余談ですが、宮崎駿監督作品であるルパン三世・カリオストロの城で登場する、クラリス姫が逃走する際に使用したクルマ・シトロエン2CVは、宮崎監督ご本人が所有するクルマです。監督自身、クルマ好きなのですね。
主人公のポルコ・ロッソ(赤い豚=紅の豚)が操縦する愛機は、サヴォイア S.21 試作戦闘飛行艇となっています。これは架空の飛行艇なのですが、実はサヴォイア S.21 という名前の飛行艇は実在します。しかしスタイルが違うのです。自分は長いこと、この映画を製作する時点では資料が限られていて、写真を入手できなかったのか、或は宮崎監督自身がアレンジしたのだと思っていました。映画のサヴォイアは単葉機(主翼が1枚)ですが、実在するサヴォイアは複葉機(主翼が2段重ね)なのです。
しかし、以前からマッキM.33という飛行艇がモデルではないかという説があったのですが、「宮崎駿の雑想ノート(増補改訂版)」で、マッキM.33がベースとなっていると明かされています。確かにマッキM.33の方が、姿・形がそっくりで、シュナイダー・トロフィー・レース用として設計されているところも合点がいきます。
映画の中で、アメリカ人のカーチスと賞金レースを行うシーンがありますが、彼の愛機であるカーチス R3C-2 は、実在するシュナイダー・トロフィー・レース用の機体なのです。この点からもマッキM.33がマッチングとして正しいと言えます。
背景の描写は、男鹿和雄氏が担当しています。
この映画の舞台はアドリア海とされています。アドリア海というとイタリア半島の東側に位置しますが、自分にとっては3代目キャラバンで、現在所有する ADRIA Adora の生まれ故郷であるスロベニアも、西側がアドリア海に面しているのです。社名にもなっているアドリアですから、余計に親密度が高いのです。
3点式シートベルトのバックルに、ポルコのPが入っています。もしかすると、飛行艇の工房であるピッコロ社のPかもしれませんね。描写が細かいですね。
機械モノ好きとしては、こういうシーンが好きなんですよね。
森山周一郎さんの低い声が渋くて、ポルコのイメージにピッタリです。
「飛ばねえ豚は、ただの豚だ」は名セリフですよね。
ポルコの機体(右側)は、飛行艇です。機体底面が船の形状になっていて、水上でのみ離着水可能です。対して元戦友のフェラーリンの機体(左側)は、水上飛行機です。簡単に言うと、通常の飛行機の車輪を取り去り、代わりにフロートを付けた構造になっています。
因みにアルトゥーロ・フェラーリンというイタリアのパイロットは、実在した人物ですが、紅の豚で描かれたフェラーリンとの関係性はわかりません。
機体の違いがよくわかるシーンです。
男鹿和雄氏は、ジブリのアニメーション美術監督で、数々のジブリ作品の背景画を担当しています。「緑色の使い方に秀でている」と宮崎駿監督に認められ、宮崎・高畑両監督の高い評価を得ています。
これらの背景の描写も、男鹿和雄氏が担当しています。
この背景の描写も、男鹿和雄氏が担当しています。
鈴木敏夫プロデューサー(2007年当時はスタジオジブリ社長)の直筆サインです。
真夏の田舎の模様を表現した背景画は、アニメーションのレベルを超越して、アートの域に達していると評価されています。トトロに登場するメイとサツキの家などは、その代表作品のひとつです。
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